近頃、図書館でのトコジラミ発生のニュースが話題になっています。
本を愛する人にとって、図書館は知識の宝庫であり、大切な公共の財産です。
しかし、このニュースを聞いて、本を借りるのが少し不安になってしまった方もいるのではないでしょうか?
でも、大丈夫!過度に心配する必要はありません。
この記事では、図書館利用者の皆さんが、安心して読書を楽しむためにできる、トコジラミ対策をご紹介します。
まずはじめに、トコジラミ対策で最も大切な「考え方」についてお話しします。
第1章: トコジラミ対策、どう考える?「かもしれない」との向き合い方
1-1. 「かもしれない」をどこまで考える?
トコジラミ対策は、「もしかしたらトコジラミがいるかもしれない」という可能性をどこまで想定するかが重要です。
可能性をゼロにすることはできません。
しかし、可能性を考えすぎると、生活に支障をきたしてしまう(例:図書館に行けなくなる、本が読めなくなる)ことにもなりかねません。
1-2. 現実的なバランス感覚が大切
「かもしれない」という不安と、現実的な対策のバランスを取ることが重要です。
過剰な対策は、時間的、経済的、精神的な負担が大きくなります。
自分の生活スタイルや、リスク許容度に合わせた対策を選ぶことが大切です。
例えば、毎日図書館に通う人と、月に一度しか利用しない人では、対策のレベルが異なるはずです。
1-3. この記事での対策レベル
この記事では、多くの人が無理なく実践できる、現実的な対策を紹介します。
「ゼロリスク」を目指すのではなく、「リスクを最小限に抑える」ことを目標にします。
第2章: トコジラミってどんな虫?なぜ図書館で問題になるの?
2-1. トコジラミの基本情報
トコジラミは、体長5~8mmほどの、平たい楕円形の昆虫です。 赤褐色をしており、暗い場所を好み、夜間に活動します。
人や動物の血液を吸って生きており、刺されると激しいかゆみや腫れを引き起こすことがあります。
2-2. なぜ図書館で問題になるのか?
図書館は、多くの人が利用し、本が密集して保管されているため、トコジラミにとって生息しやすい環境です。
- 多くの人が利用する: トコジラミが人の衣類やカバンに付着して、図書館に持ち込まれる可能性があります。
- 本がたくさんある: 本の隙間は、トコジラミが隠れるのに適した場所です。
- 暗い場所が多い: 本棚の奥などトコジラミは暗い場所を好みます。
近年の発生報告例も、この問題を深刻に感じさせます。

第3章: 図書館利用の行動に沿ったトコジラミ対策
それでは、具体的なトコジラミ対策について、図書館を利用する流れに沿って見ていきましょう。
3-1. 図書館へ行く前・到着直前:準備で差がつく!
- 図書館専用のバッグを持つ: 普段使いのバッグとは別に、図書館専用のバッグを用意しましょう。万が一、借りた本にトコジラミが付着していたとしても、バッグ内での移動にとどめ、スマホや財布など他の持ち物への被害を防ぐことができます。
- バッグの素材: トコジラミはツルツルした面を登りにくい性質があります。ビニールなどの素材がおすすめです。布製バッグを使用する場合は、帰宅後に熱消毒ができるものを選ぶと安心です。
3-2. 入る前に衣類を軽くはたく
- 移動中にトコジラミが衣類に付着しているかもしれません。
- 気持ちの程度です。図書館に入る前に軽くはたいてから入りましょう。
3-3. 本を探す、選ぶ:ここが最重要!本の徹底チェック
ここが最も重要なポイントです!本を手に取ったら、以下の点をしっかりチェックしましょう。
- 本の外観チェック:
- 表紙、背表紙、裏表紙を確認します。
- 特に背表紙の上下部分や、カバーと本体の隙間は、トコジラミが潜みやすい場所です。
- トコジラミ、卵、糞、抜け殻などが付着していないか、確認しましょう。
- ページをめくって確認:
- 本を手に取ったら、ページをパラパラとめくり、各ページをざっと確認しましょう。
3-4. 図書館を出る、帰宅:最後まで気を抜かずに
- 衣類のチェック: 図書館を出た後に、衣類を軽くはたきましょう。あくまでも気持ち程度で大丈夫です。衣類にトコジラミがくっついていたら、この行動で落ちるかもしれません。
3-5. 帰宅後:本棚に入れる前にひと手間
※ここからは帰宅後の対策です。繰り返しになりますが、「いるかもしれない」という可能性と、現実的な生活とのバランスを意識しながら、読み進めてください。
完全に自分のものなら色々できることはありますが、図書館の本なので出来ることは少ないです。
家の仕組みづくりの方が大事です。 トコジラミを早期発見でき、トコジラミが繁殖しづらい部屋づくりがあります。 こういった対策が大事です。
ご相談ください。
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3-6. 本を返す:図書館にトコジラミを持ち込まない
- 返却前の最終チェック: 本を返す前に、再度トコジラミの痕跡がないか確認しましょう。借りた時よりも、さらに念入りに確認することをお勧めします。
第4章: 家庭でできる!トコジラミ対策(冷凍処理)
借り物である図書館の本ではできませんが、自分の本なら出来る対策があります。
4-1. 冷凍処理の効果と手順
私がX(旧Twitter)で紹介した、本を冷凍庫に入れてトコジラミを駆除する方法について、詳しく解説します。
- 手順の詳細:
- 駆除したい本を、ジップロックなどの密閉できる袋に入れます。
- 袋の中の空気をできるだけ抜きます。
- 冷凍庫に袋ごと入れます。
- 4日以上、冷凍状態を維持します。
- 冷凍庫から取り出し、常温で解凍します。
- 本の種類による注意点:
- 写真集や、特殊な加工が施された本などは、冷凍処理によってダメージを受ける可能性があります。
- 個別に確認し、自己責任で行ってください。
- 心配な場合は、まず不要な本で試してみることをお勧めします。
ただし、あくまでも自己責任で行っていただくようお願いいたします。
番外編: 図書館を守るために
トコジラミに似た虫はたくさんいます。
皆さんも気づいていると思いますが、本には他の虫もいることがあります。
例えば、チャタテムシ、シミ、シバンムシなどです。
これらの虫についても、必ずそれぞれ調べて、写真を見て、正しい知識を身につけましょう。
私が最も懸念しているのは、無知な人がこれらの虫をトコジラミと誤認し、誤った情報を拡散してしまうことです。
例えば、チャタテムシをトコジラミと思い込み、「○○図書館でトコジラミを発見!最悪!」といった情報がSNSで拡散されれば、たとえ事実無根でも、その図書館は大きな打撃を受けるでしょう。
以前、電車内でトコジラミらしき虫が見つかった際、私の元にも「これはトコジラミですか?」という写真付きのDMが多く届きましたが、ほとんどが別の虫でした。
図書館のスタッフの方々も、トコジラミに関する問い合わせが増えれば、本来の業務に支障をきたすことになります。
もし、トコジラミかどうかの判断に迷ったら、私に写真を送ってください。基本的には即日で判定し、返信します。
現代社会では、誤った情報が簡単に拡散され、深刻な影響を及ぼすことがあります。
特にSNSで流行している表面的な情報だけを鵜呑みにするのは危険です。
かつてのように、本をじっくり読み、体系的な知識を得ることの重要性を、改めて認識する必要があります。
図書館を愛する皆さん、正しい知識を身につけ、共に図書館を守っていきましょう!
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トコジラミ警察でした。
何か不安があれば連絡ください。
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